おきがる~なブログ

泉谷パームの駄文、あとはネタなどを載せていったりします。

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

スポンサー広告 |

マイ・ラバー・マイ 2

とりあえず続き。

主人公の名前は次回明らかにします。

ちなみに主人公は11歳、マイは16歳という設定です。



 彼女、黒部マイさんに連れられてきたのはさっきの高校よりもそれほど遠くない、商店街の喫茶店。
 僕はその店の一番窓際の席に“座らされていた”。
 というのも、店に着くなり、マイさんが「この席に座って待ってて」と言い放ってそのままどこかにいってしまったのだ。
 どうしよう……
 とりあえずふたつだけ突っ込んでおきたいことがある。
 まず店の中に、僕以外のお客さんがいないこと。いくらなんでも静かすぎる。学校の近くにあってこの時間帯にこれはないと思う。
 そしてもうひとつ――
「いらっしゃいませ。ご注文は何にいたしますか?」
 マイさんが、ヒラヒラのウエイトレス服を着て僕の目の前にいることだ。

「あ、あの……マイさん? これって……」
「ん? ああ、説明していなかったね。私ここでアルバイトしているんだよ」
 なるほど……って、その制服で?
「失礼ですけど、マイさんって……男性ですよね」
 僕は念のために質問した。正直一番聞いてはいけない質問のような気がした。
「うん」
 何の問題もないかのように平然と返すマイさん。
 なんていうか……怖いぐらいに似合いすぎているから、言われなければ普通に女の人に見えるんだよね。
 僕にはよくわからないけど、そういうのって大丈夫なのかな? まぁ女子の制服で学校に通っているぐらいだからアルバイトできても不思議じゃないような……深く考えるのはよそう。
「それではご注文をどうぞ」
「でも僕お金持っていないですよ」
「何言ってるの。生徒手帳拾ってくれたお礼なんだから私の奢りだよ。なんでも好きなもの頼んでいいよ。今なら期間限定カキのアンチョビパスタがオススメだよ」
 カキって……今夏場なのに? 大丈夫かな、この店……
「さあ、遠慮しないで」
 マイさんは微笑みを僕に浴びせかけてくる。
 なんか遠慮するのも悪い気がしてきたので、僕は適当なものを頼むことにした。
「それじゃあ、このチーズケーキセットを……」
「ドリンクはいかがいたしますか?」
「アイスカフェオレで……」
「かしこまりました。ではしばらくおまちください」
 そういって伝票に注文を書き込んでからマイさんは店の奥にいってしまった。
「はぁ、どうしようかな……」
「ホントどうしようかねぇ」
 いつの間にか僕の隣に人が座っていた。
 マイさんと同じ制服を着た、ちょっと顔つきの怖い女性だった。ショートヘアーを赤茶色に染めているのを見ると少し不良みたいな感じだ。
「あの、あなたは……」
「あぁ、あたし? あたしはこの店のマスターだけど」
 マスター、さん……?
「あの、何してるんですか?」
「いやあ、今日定休日だからさ。こうしてのんびりしてるわけ」
 マスターは気さくな態度で答えるけど……
 すみません、全くワケがわかりません。それがどうして僕の隣に座る理由になるんですか?
「あの……定休日って?」
「だから定休日だよ。お店が休みの日のこと。分かるかな、ボク」
「そのぐらい知っています」
「だからあたしはこうして休んでいるわけ。ドゥーユーアンダースタン?」
 大きな声でノーと答えようかと思った矢先、マイさんがお盆を持って奥からやってきた。
「おまたせしました。チーズケーキセットとアップルパイセットです」
「おお、悪いね、マイ。それじゃあアンタも座って」
 マスターが促すとマイさんは僕の真向かいの席に座った。
 ちなみにアップルパイセットを頼んだのはマスターらしい。いつ頼んだのかは聞かないことにしよう。
 僕の隣にはマスターが座り、その向かいにはマイさんが座っている。お客さんがいないのは今日が定休日だからだということが分かった。問題はそれ以外だ。
「あのぅ、いくつか質問が」
「何かね、少年」
 マスターはアップルパイを頬張りながら答えた。
「今日は定休日なのにどうして店を開いているのですか」
「何を言っているんだ、君は。定休日に店を開くわけないじゃないか」
「いえ、そういう意味じゃなくて……」
「聞くところによると君はマイの生徒手帳を拾ったそうじゃないか。それでどうしてもマイがお礼したいといってきたから、こうして特別に君を店に入れたわけだ」
 なるほど――
 僕は納得がいくと同時に、マイさんに対して余計に申し訳なさが募っていった。
「すみません、そこまでしてもらった上に奢ってくださるなんて」
「かぁ! 子どもがそんな遠慮するなって。おかげであたしもこうしてお相伴させてもらってるわけだしな」
「マスターのは奢りじゃないですよ」
「えー、けちぃ!」
 マスターとマイさんが互いに顔を見合わせて笑った。
 こうして笑う姿をみると、マイさんは普通の女の人に見える。
「ところで少年、このマイのことどう思う?」
 マスターの唐突な質問に、僕はどうしていいものかと頭を抱えた。
「どうっていわれても……」
「綺麗な顔してるだろ。嘘みたいだろ。男なんだぜ、それで……」
 どうやらマスターもマイさんが男の人だって知っているみたいだ。
「綺麗だなんて、もう!」
 マイさんは照れているのか、顔を紅く染めている。
 段々マイさんが男の人なのか、疑わしくなってきた。しかし確かめようにも見た目はほとんど女性だし、まさか服を脱いでアレを見せろなんていえるはずもない。
「あー、その顔は疑ってんな。しょーがないなぁ。マイ、そこに立って」
 マイさんはきょとんとした顔でマスターの横に立った。
「何するんですか?」
「こうするんだよ!」
 マスターはえいっ! と声を挙げて、マイさんのスカートを一気に捲った。
「きゃあ!」
 風に煽られるかのようにマイさんのスカートはバッと捲れる。
 その下には……

 ――ありました。
 マイさんは、間違いなく男の人でした。

 僕はそのまま、そこで失神してしまった――
スポンサーサイト
小説 | コメント:2 | トラックバック:1 |
<<とにかく練習! | HOME | マイ・ラバー・マイ 1>>

この記事のコメント

オチが良いです!
失神ですかぁw最高です!

(家族がいないときしか見れないので・・・遅くなってすみません)

魔蘭楽しみにしてます。(漢字あってるかな?)
2009-09-02 Wed 17:01 | URL | pkmp [ 編集]
感想ありがとうございます。

夏終わっちゃいましたけど、魔蘭7話はただいま書き上げています。

時間ができたらこちらもどんどん更新していきたいと思います。
2009-09-06 Sun 22:27 | URL | 泉谷パーム [ 編集]

コメントの投稿















コメント非公開の場合はチェック

この記事のトラックバック

管理人の承認後に表示されます…
2012-11-23 Fri 04:55
| HOME |
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。